それにはまず、石油系燃料の熱量を知る必要があります。
最も公式な数字は、資源エネルギー庁の「総合エネルギー統計」にある「標準発熱量」(2005年度標準発熱量)です。
http://www.enecho.meti.go.jp/info/statistics/jukyu/resource/pdf/070601.pdf
注意しなければならないのは、ここで掲載されいてる数字は各種燃料の高位発熱量だ、ということです。これはおそらく、この数字の目的が国内で消費されるエネルギーの把握に重きが置かれているからだと思われます。
先に、実質上の燃料の性能は低位発熱量で評価する、とお伝えしました。では、これらの低位発熱量の公式数字はどこにあるのでしょうか?
それは、独立行政法人産業経済研究所の「総合エネルギー統計の解説」が最も公式なものと思われます。
http://www.rieti.go.jp/users/kainou-kazunari/download/
この「総合エネルギー統計の解説 / 2010年度改訂版」のP11下段に、
2-2-3. エネルギー源別の真発熱量
総合エネルギー統計の真発熱量表に用いるエネルギー源別真発熱量については、
~中略~ (別掲)に示す換算係数を乗じて算定する。
とあり、この「真発熱量」とはすなわち低位発熱量のことを指し、「換算係数」とはエネルギー源毎の水素含有量に応じた係数、すなわち水の蒸発潜熱を差し引いた割合のことです。
「換算係数」は同「総合エネルギー統計の解説」のP247に別掲表として、
表2-2-3-1. 真発熱量の推計方法(参考値)
http://www.rieti.go.jp/users/kainou-kazunari/download/pdf/2010EBXRCP7000.pdf
これらに従って、総合エネルギー統計の「標準発熱量」(高位発熱量)に、「総合エネルギー統計の解説」の「換算係数」を掛けた主な燃料の発熱量(低位発熱量)は以下のとおりです。
以上、長々と書きましたが、宮崎県さんが便利な一覧表を公表してくださっているので、これがいちばん分かりやすいかもしれません。(最初っからこっちを紹介しろ!という意見もある)
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/parts/000141336.pdf
※ただし、宮崎県さんの発熱量は2000年度の標準発熱量を使用されているらしく若干のズレがあります。現在は2005年度改定が最新の数字です。
さて、様々な燃料の低位発熱量がわかりましたが、キログラム当りであったり、リットル当りであったり単位がまちまちです。いっぽう、木材は材積で評価する場合や、重量で評価する場合もあります。
次回は、木材の発熱量と比較する前段として、木材の比重について整理してみたいと思います。
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