木質バイオマス利用に役立つ忘備録です。これは!と思った情報を随時アップして参ります。

2014年3月1日土曜日

国際単位系(SI)と単位の換算

ボイラーやストーブで使われる熱やエネルギーの単位は国際単位系(SI)を使用することが義務づけられており、例えば、熱量はジュール(J)で表記する決まりになっています。しかし、これまでの「慣れ」や「感覚」の問題もあり、依然としてカロリー(cal)やワットアワー(Wh)で表記されることもあるため、整理しておかないと混乱します。

木質バイオマス利用ではとりあえず、以下のような単位と換算値を理解しておく必要があるでしょう。

■力
SI単位:ニュートン(N)
定義:1キログラムの質量をもつ物体に毎秒1メートルの加速度を生じさせる力

1 kgf(重量キログラム) = 9.80665 N(ニュートン)

※地表の重力加速度は約9.81m/s^2なので、質量1キログラムの物体の重量は約9.81ニュートンであり、この値が1重量キログラム (kgf)


■エネルギー
SI単位:ジュール(J)
定義:1ニュートンの力で物体を1メートル動かすときの仕事

1 J = 1 N·m(ニュートン・メートル) = 1 W·s(ワット秒)
1 cal(カロリー) = 4.1868 J(ジュール)
1 kWh(キロワット時) = 3.6 MJ(メガジュール) …1時間分のkW数、つまり3,600秒分

※熱も仕事も電気も全て「エネルギー」の一種でありジュールで表すことができる。石油や木質燃料の発熱量を表す単位は、以前はカロリーであったが、現在はジュール表記。


■仕事率
SI単位:ワット(W)
定義:毎秒1ジュールに等しいエネルギーを生じさせる仕事率、すなわち、1秒あたりに使用されているエネルギー(仕事)を表す

1 W(ワット) = 1 J/s = 1 N·m/s
1 kW(キロワット) = 860 kcal/h(キロカロリー/時)
1 仏馬力(PS) = 735.49875 W

※ワット(W)は、ボイラーや発電所、エンジン等の機器の規模(出力)を示す単位として用いられる。家庭用FF式ストーブは5kW程度、木質チップの温水ボイラーは50~500kW程度のものが多い。


■圧力
SI単位:パスカル (Pa)
定義:1平方メートル (m2) の面積につき1ニュートン (N) の力が作用する圧力または応力

1 バール (bar) = 100,000 Pa
= 100 キロパスカル (kPa) = 0.1 メガパスカル (MPa)
≈ 0.987 気圧(標準大気圧) (atm) ≈ 約1 標準気圧 (atm)

※圧力はイメージのしにくい単位ですが、自分は、1 標準気圧(atm)=約 0.1 MPaとして理解しています。蒸気ボイラーのゲージ圧力が1 Mpaを指していれば、そのボイラーは約10気圧の蒸気を発生している、という感じです。

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